(本日のコンテンツ)
1 スタート地点の確認
2 30倍の法則(合格力の獲得)
3 ITストラテジスト試験に独自の対策
皆様、おはようございます。
私、結果として、ITストラテジスト試験を3回(うち2回は、上級システムアドニミストレータ試験ですが、)受けたような格好になっていて、さすがに同じようなことを3回もしていると、色々とコツをつかんできます。
本日は、このコツらしきものを、皆様にお伝えしたいと思います。
それでは、くどいですが、あなたのお勤めの会社で、ITストラテジスト試験の合格が、
- 昇進の条件になっている。
- (資格)手当の対象になっている。
- 報奨金(一時金)の対象になっている。
のであれば、あなたが、普通の会社員である限り、この記事をお読みください。
1 スタート地点の確認
ITストラテジスト試験を初めて受験する人であったとしても、既にプロジェクトマネージャ試験やシステムアーキテクト試験に合格している場合は、過去問の解説を読んでも何のことだか分からないなんてことはないと思います。2度目以降の受験ならなおさらです。
もちろん、全過去問の中で、一つや二つ解説の意味が分からないものがあったとしても、その程度であれば、備え付けのテキストに戻ったり、面倒くさければ、いきなりインターネット検索でもOKでしょう。
要は、ここからお話しすることは、「過去問の解説を読めば理解できる」人を対象にしています。もっとも、レベル1のパスポート試験から段階を踏んでここに至った場合、情報処理技術者試験は、人材育成という意味では、本当によくできた試験なので、(順番に攻略していけば、確実にステップアップしますので、)まず大丈夫です。
しかも、独立行政法人情報処理推進機構(以下「IPA」といいます。)は、過去問と「解答(午後Ⅱは出題の趣旨)」を全て公開しているのです。
中小企業庁!爪の垢を煎じて飲め!と言いたいです。本当に…(中小企業診断士の2次試験は、計算問題ですら解答の公開がなく、最近でこそ、クソ予備校のトンデモ解答も鳴りを潜めたようではありますが、中小企業庁は、人材育成をするつもりがあるのかと小一時間…)
2 30倍の法則(合格力の獲得)
次に、合格力を付けていくことになりますが、方法は、いたって単純で、過去問と模擬試験をつぶすだけです。そして、ここで、「つぶす」と書いているのは、次のように演習するという意味です。
- 一年ごとに問題演習を行う。
- 答え合わせをして、解説を読む。
- 正解し、かつ、理解している問題は飛ばして、再度、演習を行う。
- 答え合わせをして、解説を読む。
以下3.及び4.を繰り返し、全問を正解し、かつ、理解した時点で、その一年の「つぶし」は完了します。経験則では、5年の過去問及び1回の模擬試験を対象に、このつぶし作業を3回繰り返せば、合格力が身に付きます。
とはいえ、私、3回目?の受験の際は、1回しかつぶしませんでした。(3回目で、模試の成績も悪くなかったし…)
また、演習に当たっては、あたかも試験を受けているような気分で、直接、試験用の筆記具で問題集に書き込むことが最も効率的で、つぶしを3回繰り返すと、3冊の問題集を使いつぶすことになります。
そして、この事務作業※には、通常、試験時間の30倍程度の時間が必要であり、私は、これを30倍の法則と呼んでいます。
※ 事務作業である以上、会社での事務作業効率化(カイゼン)の手法が悉く当てはまると思ってもらえばいいです。ECRSや7つのムダを思い出してもらえればいいのですが、要は、技術(科学)が同じであれば、より無駄を省いた方が、より高効率になるというだけです。というか、御社でも日頃からカイゼンはしていますよね?受験勉強も、受験そのものも、事務作業である以上同じなのです。
3 ITストラテジスト試験に独自の対策
ITストラテジスト試験に合格するためには、この試験が全5時間の長丁場なので、2の法則によると、30倍の150時間を確保しなければなりません。150時間では短いと感じるかもしれませんが、安心してください。過去問の解説が理解できる人(特に、プロジェクトマネージャ試験やシステムアーキテクト試験に合格している人)であれば、150時間で十分勝負になります。なお、一部免除が可能な方は、必ず免除を受けてください。合格という一点において、やらずに済むものは、やらないでおきましょう。(ECRSのEですね。)
なお、私は、1回目こそ、気合で遣り損ないましたが、(--;3回目は、つぶしが1回なので、トータル100時間弱、午後Ⅱ対策に注力した感じです。
そう、ITストラテジスト試験に独自の対策は、午後Ⅱの記述なのです。
私は、試験の過渡期だったので、上級システムアドミニストレータとシステムアナリストの過去問研究をしましたが、ITストラテジスト試験も既に13年の歴史がありますから、現時点であれば、ITストラテジスト試験のみの過去問研究で十分でしょう。
具体的には、記述Ⅱの全ての過去問のお題に目を通して、当該お題であるならば、全てに対応できるように、自らの経験に応じ、あらかじめ、400字から800字程度の解答用ピースを作成しておきましょう。お題は、よく被っているし、お題を、多少、上位概念化すれば、(例:DXを実現する新サービス→デジタル化を実現する新サービス(現場合わせでAI又はロボットを入れておく。))解答用ピースは10個程度でも勝負になると思います。
私は、巻き込まれではありましたが、ERP導入プロジェクトに関わっていたので、それをネタに解答用ピースを作成し、本番では、現場合わせをしながら、解答用ピースを頭の中から書き写しました。要は、午後Ⅱのように何を問われるかが分かっているときは、あらかじめ解答を準備しておけば、事務作業(解答)に誤りは生じないし(品質の確保)、事務作業(解答)時間を短縮することも可能ということです。(事務作業の高効率化)
仮に、問題に出るような経験がない人であれば、問題集の模範解答を解答用ピース化して、あたかも自分の経験のように書けばよろしいです。(例えば、問題集の解答をOCRソフトで読み込んで、ワード辺りで解答ピースを作成すれば所要時間も節約できます。自分でできない人は、問題集をキンコーズにでも持って行って「コピー可能なPDFにして」と言って頼めばやってくれます。)それでいいのか、とは言われそうですが…
ところで、IPAのホームページをみておりますと、ITストラテジストの資格手当が月額3万円(期限なし)という太っ腹の会社もあるようです。
特にIT系の企業にお勤めの方々は、毎日、お忙しいとは思いますが、仮に、資格手当が毎月3万円付くとすれば、20年で、何と720万円です。これを全部iDeCoに放り込めば、貯蓄型でも全額税控除されますから、税率3割として、計936万円もの貯蓄が可能になります。
全ての会社で、ここまでの効果はないにしても、ITストラテジスト試験の合格を御社が評価してくれるのであれば、是非、早期に合格してください。この資格は、在職中に輝く資格で、定年後は、ちょっとした箔が付く程度のものでしかありません。
さて、次回からは、中小企業診断士のお話を書かせていただく予定です。
それでは、皆様、家内安全を第一に、無理のない範囲でお取り組みください。
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