【解説】行政書士試験【令和2年度】問題17

時短教材(令和2年度)

問題17正解4
ア(誤)最判昭和57年9月9日
 一 保安林の指定につき森林法二七条一項にいう「直接の利害関係を有する者」は、右指定の解除処分取消訴訟の原告適格を有する。
二 農業用水の確保を目的とし、洪水予防、飲料水の確保の効果をも配慮して指定された保安林の指定解除により洪水緩和、渇水予防上直接の影響を被る一定範囲の地域に居住する住民は、森林法二七条一項にいう「直接の利害関係を有する者」として、右解除処分取消訴訟の原告適格を有する。
三 いわゆる代替施設の設置によつて洪水、渇水の危険が解消され、その防止上からは保安林の存続の必要性がなくなつたと認められるに至つたときは、右防止上の利益侵害を基礎として保安林指定解除処分取消訴訟の原告適格を認められた者の訴えの利益は失われる。
四 保安林指定解除処分に伴う立木竹の伐採後の跡地利用によつて生ずる利益侵害の危険は、右解除処分取消訴訟の原告適格を基礎づけるものではない。
イ(正)最判平成4年1月24日
町営の土地改良事業の工事等が完了して原状回復が社会通念上不可能となった場合であっても、右事業の施行の認可の取消しを求める訴えの利益は消滅しない。
ウ(誤)最判昭和59年10月26日
 建築基準法六条一項による確認を受けた建築物の建築等の工事が完了したときは、右確認の取消を求める訴えの利益は失われる。
エ(正)最判平成27年12月14日
市街化調整区域内にある土地を開発区域として都市計画法(平成26年法律第42号による改正前のもの)29条1項による開発許可を受けた開発行為に関する工事が完了し,当該工事の検査済証が交付された後においても,当該開発許可の取消しを求める訴えの利益は失われない。

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